渓流釣り入門 - 知っておくべきこと編

渓流釣り初心者の方に知っておいて欲しいことまとめ

渓流釣りをするには遊魚券が必要

渓流釣りをするにはチケットを購入する必要があります。1日だけ有効な日釣り券、年間で有効化年券があるのが一般的です。河川によってどこで売っているか変わりますので、事前にどこで購入するか決めておきましょう。最近はコンビニや自動販売機で購入できるところも増えているようです。筆者のホームエリアである奥多摩では、セブンイレブンでも日釣り券、年券いずれも購入できます。年券の場合は証明写真が必要な場合もあるので注意しましょう。

参考 : 奥多摩遊魚情報ページ

禁漁期間がある

本州では多くの場合、秋から春までは禁漁期間です。これはヤマメやイワナが秋から産卵シーズンに入ることから資源保護の観点で設定されています。禁漁期間に釣りをすると(ガチで)おまわりさんのお世話になります。注意しましょう。例えば筆者のホームエリアである奥多摩では、10月1日 ~ 3月31日 までは禁漁期間です。

最近では、本流河川のみ12月末までニジマスを釣ることができたり(ヤマメイワナがかかってしまったらリリースすればOK)、冬季専用の大型ニジマス釣り場が開設されたり、河川によって禁漁期間にも楽しめる様に色々な試みが行われる様になってきています。詳しく知りたい場合は漁協のホームページなどで調べてみましょう。

体調制限がある

河川によって詳細なルールは異なりますが、多くの場合体長が〇〇cmに満たないヤマメ、イワナはリリースしなければいけないと決められています。つまり小さい魚は獲ってはいけません、釣れた場合は優しくリリースしましょう。

自己責任の世界

渓流を含む山は自己責任の世界です。非常に楽しい釣りですが、同時に多くの危険が伴う遊びでもあります。リスクマネジメントは自身でしっかり行いましょう。最初に教えてもらうなどを除き、自分で考えない・行動しない・準備しない、など他人任せな行動はやめましょう。

川は海に比べ資源が乏しい

インターネットや書籍で公開されている場所は、よほどアクセスが厳しい(徒歩で数時間かかるなど)場所でない限り、大抵は釣果はイマイチです。釣り人に対する魚の警戒心が高いこともありますが、そもそも持ち帰られていて資源が少ないためです。渓流は海のように餌が豊富でなく、また海のように魚が生息できる空間が広くありません。ヤマメ、イワナが成魚になるには川の規模にもよりますが 1,2年は要します。魚のキープ(持ち帰り)は家族の分だけ、など最小限にしましょう。殺せばもうその魚は釣れませんが、リリースすればあなたの心でその魚は泳ぎ続けます(誰かの受け売り)。また来た時に釣れて楽しませてくれるかもしれません。

魚のキャッチアンドリリースについて考えさせられるおすすめ動画 (著名な大学教授の方) 

 

インターネットへの場所公開/他の釣り人への情報提供について

ネットに河川名やポイントを晒すのは避けましょう。また、見ず知らずの釣り人と川で話すこともあると思いますが、ポイントなどの話になっても教えるのは避けましょう。なぜかを一言でいうと"釣れなくなるから"です。また場所を特定されるような写真もSNSなどに載せることも控えましょう。例外として漁協が公開している放流場所や誰でも簡単にアクセスできるようなメジャー河川であれば公開しても害はないと思います。(この手の話題はネットで度々炎上しているのを目にします。)特に関東の激戦区では釣れる川を探すにはそれなりに努力が必要です。自分で地図を見て、予想して、現地に足を運んで、ビクビクしながら現地開拓して、と苦労の先に釣れる川・ポイントが見つかります。それをサラッと公開された時のやるせなさ、は計り知れません。釣り友だったら縁を切ります(心の叫び 笑)

放流魚と天然魚(ネイティブ)

一般的に渓流シーズンの開始前後に漁協が成魚(養殖された個体)を放流しています。

参考 奥多摩放流マップ

よく禁漁解禁開けの川で人がワラワラと群がっているのは、この成魚放流を釣るためです。釣り堀に近いですね。多くの魚はすぐに釣り切られいなくなりますが、生き残って大型化する場合もあります。この釣り堀のような放流スタイルには賛否ありますが、足腰の弱った年配の方や小さいお子さんのデビューなどには喜ばれる側面もあります。また、漁協は稚魚も放流しています。

一方の天然魚ですが、放流が行われていない川には天然のヤマメ、イワナが生息し、これらをネイティブと呼びます。管理釣り場(エリア)の対比の意味でネイティブ(自然河川)という単語が使用されることもあります。ややこしいですね。天然魚は成魚と比べると警戒心が非常強く、注意してポイントに近づくなどの配慮が必要です。

先行者とマナーについて

ヤマメ、イワナは警戒心が非常に強いため、外敵の気配を感じるとすぐに岩陰に隠れてしばらくは警戒して出てきません。諸説ありますが少なくとも数時間は出てこないと考えたほうが良いです。そのため、先に川を登っていく先行者がいた場合、基本的にはかなり厳しい釣りになりがちです。特に小規模河川の場合は、川を遡行する際に水にバシャバシャと入りがちになるので先行者の影響が顕著です。先行者が嫌なら、誰よりも早く川に行く、人気のない河川に行く、などにしましょう。また、マナーとして先に入渓している人の追い越し・土手や林道を使って先行者よりもちょっと先に入渓する、という行為はしてはいけません。これは頭ハネと呼ばれケンカの元になります。注意しましょう。どうしても先行者より先に入る場合には、本人に聞いてみる、数キロ離れた場所まで林道などで登ってから入渓する、等の対応をすればよいでしょう。

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